みなさん、こんにちは!愛犬は元気にしていますか?
ところで、愛犬が腎臓病を患った時に最も気を付けなければいけないことは食事についてですが、そのポイントはリン、ナトリウム、タンパク質を制限するということです。
このため、腎臓病を患った愛犬に食事を与えるときは、「低リン、低ナトリウム、低タンパク質」の性質を持った食材を与えることが必要になってきますが、キャベツは今回ご案内させていただくように、この要件を満たしていて、かつキャベツが好きだという犬も多く、栄養素と葉酸、食物繊維や各種ビタミンも含んでいるなど、腎臓病を患った犬にも適してた食材だとも言えます。
しかし一方で、キャベツはシュウ酸という成分が含まれており、この成分を摂取しすぎると体内に結石が生じてしまい、特に老犬、身体が弱った犬などは注意すべきという意見もあります。
このため、キャベツの与え方には工夫が必要になってきますが、腎臓病を患う前からキャベツが好物だったという犬もいて、その食べやすさから食欲が落ちた犬の貴重な食べ物、栄養源となります。
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— なな (@chiwanana358) June 22, 2020
今回は、「犬が腎臓病の時でもキャベツはOK/体重の0.7%を目安に」についてご案内します。
腎臓病を患ったときにキャベツは食材として問題ないのか?
愛犬が腎臓病を発症してしまうと食事制限の必要が生じてきますが、この場合、注意すべきことは「低リン、低ナトリウム、低タンパク質」の食材を選ぶ必要があります。
その点、キャベツのリン、ナトリウム、タンパク質の含有成分は他の野菜などと比較しても少なく、具体的に野菜別の100g当たりの①リンの含有量、②ナトリウム含有量、③タンパク質含有量、④カロリーは次のとおりです。
リン含有量 ナトリウム含有量 タンパク質含有量 カロリー
・ えだまめ 170 mg 2 mg 11.5g 134kcal
・ とうもろこし 100 mg 0 mg 3.5g 99kcal
・ グリーンピース 96 mg 88 mg 5.6g 98kcal
・ レンコン 78 mg 15 mg 1.3g 66kcal
・ ブロッコリー 66 mg 14 mg 3.5g 27kcal
・ たけのこ 60 mg 1 mg 3.5g 30kcal
・ さつまいも 55 mg 13 mg 1.4g 132kcal
・ かぼちゃ 50 mg 1 mg 1.9g 60kcal
・ ごぼう 46 mg 11 mg 1.5g 58kcal
・ きゅうり 36 mg 1 mg 1.0g 14kcal
・ はくさい 33 mg 6 mg 0.8g 14kcal
・ ミニトマト 29 mg 4 mg 1.1g 29kcal
・ キャベツ(生) 27 mg 5 mg 1.3g 23kcal
・ ニンジン 27 mg 20 mg 0.5g 36kcal
・ トマト 26 mg 3 mg 0.7g 19kcal
・ かぶ 25 mg 5 mg 0.6g 21kcal
・ じゃがいも 25 mg 1 mg 1.5g 73kcal
・ キャベツ(ゆで) 20 mg 3 mg 0.9g 20kcal
・ だいこん 17 mg 17 mg 0.4g 18kcal
この表より、キャベツは野菜などの中でもリン、ナトリウム、タンパク質の含有量が低く、この観点からは腎臓病のときに与えても問題のない食材だということが分かります。
犬にキャベツを与え過ぎると結石になるの?
なお、レンジでチンや蒸すだけでは、キャベツのシュウ酸は抜けませんので、あくまでも茹でてあげてください。
犬にキャベツを与え過ぎると甲状腺機能低下症・甲状腺腫瘍になるの?
また、キャベツに含まれているグルコシノレートという成分は、体内でゴイトロゲンという物質に変化してしまい、身体がヨウ素を吸収しようとするのを阻害します。
このため、愛犬の身体からヨウ素が不足することとなり、この結果、甲状腺ホルモンを生成することができなくなってしまいます。
勿論、若い犬などの場合は、少々キャベツを食べ過ぎても甲状腺ホルモンが不足するようなことはないのですが、ある程度の年齢の犬の場合、キャベツを良く食べるといって与え過ぎてしまうと甲状腺ホルモンの不足を招きがちになってしまいます。
そして、甲状腺ホルモンの不足は、甲状腺機能低下症や甲状腺腫瘍などの病気を引き起こす可能性がありますので、キャベツの与えすぎには気を付けてあげてください。
また、もともと甲状腺に疾患をかかえる子や、甲状腺ホルモン剤を飲んでいる子の場合は、キャベツを与えるのは控えるべきだと言えます。
犬にキャベツを与える分量の目安は?
以上のとおり、腎臓病を患った犬にキャベツを与える場合は、与え過ぎないようにしなければいけないのですが、分量の目安はあるのでしょうか?
かかりつけの獣医さんにお聞きしたところ、体重の0.7%、つまり5㎏の子の場合は35g、3㎏の子の場合は21gまでであれば食べ過ぎには当たらず、問題はないだろうとのことでした。
それぐらいの分量であれば、オヤツとして少量与える、或いは食事に混ぜて与えるなど、飼い主さんとして工夫できると思います。
最後に、繰り返しになりますが、キャベツは好物だという子は多いと思います。このため、腎臓病で食欲がなくなってもキャベツであれば食べてくれる、或いはキャベツを混ぜ合わせると食べてくれるということもあると思います。
しかし、腎臓病を患った犬の場合、キャベツは少量であれば貴重な栄養源ですが、食べ過ぎは絶対に避けなければなりません。
このため、飼い主さんとして、しっかりと分量管理をしてあげるようにお願いします。
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