みなさん、こんにちは!愛犬は元気にしていますか?
ところで、みなさんの愛犬はダニの被害にはあってませんか?
ダニに寄生されてしまうと、最悪の場合は死に至ることもありますので、飼い主さんとしては本当に気を付けたいところです。
犬に寄生するダニは、①最もポピュラーな「マダニ」、②犬の皮下に寄生する「ツメダニ」、③耳ダニとも呼ばれる「ビセンダニ」、④毛包虫とも呼ばれる「ニキビダニ」の4種類に区分され、それぞれのダニ種類ごとに症状なども異なってきます。
今回は、「犬にダニが寄生したときの症状、治療方法、予防方法は?」についてご案内します。
マダニの症状・治療方法は?
マダニは、草むらなどの生息しています。そして、犬、猫などの生物に寄生する機会を狙っています。
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さらに、運悪くマダニが愛犬に寄生してしまうと、マダニは自身が10倍程度の大きさになるまで愛犬から大量に血液を吸いとることもあるため、多数のマダニに寄生されると愛犬は貧血になることがあります。
そして最も厄介なのが、マダニが愛犬から血を吸い取った箇所から菌が入って感染症や皮膚炎を引き起こす原因となることです。
具体的に、犬がマダニに寄生されて引きおこす病気には次のとおりですが、愛犬にこれらの症状が表れた場合は獣医さんに診てもらってください。
また、飼い主さんにこれらの症状が表れた場合も、早急に病院で受診してください。
貧血
【犬に発症した場合】
愛犬が多数のマダニに寄生されることによって、大量に吸血された場合に貧血を引き起こします。
小型犬でもマダニが1~2匹程度であれば貧血を起こすことはありませんが、多数のマダニに寄生された場合は発症することがあります。
バベシア症
【犬に発症した場合】
バベシア症は、マダニに媒介にするバベシア原虫が犬の赤血球に寄生して発症する病気です。
バベシア症の症状は、40℃以上の高熱を発するとともに血尿・黄疸がでて、重度の貧血になり、重症化すると死に至る場合もあります。
バベシア症は、一度バベシア原虫に感染してしまうと犬の体内から根絶すことはできないため、永続的に寄生してしまうという厄介なものです。
バベシア症を発症した場合、獣医さんに診てもらう必要がありますが、その治療方法は、抗菌剤を投与した上で体力の回復を待つというものです。
また、治癒後においても、愛犬が老犬となったり他の病気などによって免疫力が低下した場合に症状が再発することもあります。
【人に発症した場合】
バベシア症は犬・猫などの動物では一般的ですが、人に発症することは比較的まれで、特に40歳未満の健康な人では症状がない場合もあります。
しかし一方で、脾臓を摘出している人、免疫機能低下の薬を服用している人、或いはエイズなどの免疫系の病気を患っている人は、重症化するほか、死に至るケースまであります。
症状は発熱・頭痛・筋肉と関節の痛み・疲労感・黄疸を発症して、赤血球が破壊されるので貧血が生じることもあります。
重症熱性血小板減少症候群(SFTS)
【犬に発症した場合】
犬には発症しません。
【人に発症した場合】
この病気は、犬には発症しませんが、人に発症するという病気です。
つまり、愛犬がどこかでダニに寄生されて自宅等に持ち帰り、そのダニが人に寄生して人に発症するというものです。
その症状は、発熱・嘔吐・意識障害・神経障害などが生じて、出血症状を伴うこともあるほか、最悪の場合は人が死に至ることもあるという恐ろしい病気です。
この病気は、2011年に中国で発見された病気で、まだ有効なワクチンは開発されておらず、飼い主さんとしてはマダニに寄生されないうように愛犬と一緒に予防するしかありません。
もし、飼い主さんが嚙まれてしまった場合は、無理に引き抜こうとせず、必ず皮膚科を受診してください。
ライム症
【犬に発症した場合】
ライム症が犬に発症した場合、発熱や食欲不振、全身性痙攣、関節炎などの症状がみられます。
【人に発症した場合】
ライム症が人に発症した場合も同様に、発熱や食欲不振、全身性痙攣、関節炎などの症状がみられます。
また、重症化すると心膜炎や顔面神経麻痺などが発症することもあります。
エールリヒア症
【犬に発症した場合】
エールリヒア症が犬に発症した場合は、発熱、鼻汁、流涙、食欲不振、元気消失、貧血などの症状が表れます。
【人に発症した場合】
エールリヒア症が人に発症した場合は、発熱、頭痛、関節痛、倦怠感、呼吸困難などの症状が表れます。また、重症化すると死に至るケースもあります。
マダニに寄生されたときの駆除方法
マダニが愛犬に寄生している場合、肉眼で確認できますので、ピンセットなどでは早く取り除いてあげたいと思うのが飼い主さんとしての気持ちだと思います。
しかし、マダニは口の一部が皮膚に埋没して血を吸血しているため、強引に取り除くと口が愛犬の体内に残ってしまって化膿してしまう原因となります。
このため、仮に飼い主さんが愛犬の体内からマダニを見つけた場合は、至急に獣医師の診察を受けて、取り除いてもらうことをお勧めします。
また、獣医さんに至急に診察を受けれない場合は、専用のマダニ取り若しくは駆除薬を使用する必要があります。
マダニの予防方法は?
マダニの寄生を防ぐためには、生息している草むらや背の高い茂みなどに近づくことを避けることです。
そのためには、愛犬の散歩のとき、キャンプなどに出かけるときに注意する必要があります。
また、散歩の後のブラッシング、ボディチェックは必ず行うようにして、マダニの早期発見を心掛けましょう。
さらには、1~2か月に1回は、飼い主さんが「フロントライン」などのマダニの予防効果がある商品を利用してあげるほか、獣医さんにマダニ予防を施してもらうなどにより対策をしてあげてください。
特に、夏場にキャンプなどに出かける際には、愛犬に「アースジェット」を振りかけた服を着せてあげると、効果的ですので、是非試してみてください。
ツメダニの症状は?
ツメダニとは、色は白く、その大きさは0.4ミリ~0.6ミリ程度です。
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犬がツメダニに寄生されるとツメダニ性の皮膚炎を生じます。これを「ツメダニ皮膚炎」と呼ばれています。
ツメダニ性の皮膚炎症の特徴は、①大量のフケが発生し、②左右対称に脱毛する、③カサブタ、④ただれ、⑤かゆみなどの症状が表れることです。
症状が表れやすい箇所は、①背中、②耳の後ろ、③しっぽの付け根、④股間、⑤お腹などに症状が出ることが多いです。
また、1歳未満の仔犬が「ツメダニ皮膚炎」にかかりやすいと言われています。
さらに、ツメダニは人にも寄生して強い痒みの症状が表れます。
このため、愛犬の治療中に、飼い主さんにも寄生しないように対策が必要になってきますが、人の皮膚の上では生きていくことができません。
ツメダニの駆除方法
愛犬が「ツメダニ皮膚炎」にかかった場合は、すぐに獣医師さんに診てもらってください。そして、獣医さんから処方された「フロントライン」や「レボリューション」などの駆除薬を投与してあげてください。
その他には、薬用シャンプーなどによって皮膚の状態の改善も必要です。
ツメダニの予防方法は?
ツメダニの効果的予防方法は、愛犬の定期的なシャンプー、ブラッシングをしてあげて、被毛を清潔に保つことです。
また、ツメダニは住宅にも侵入するダニですので、自宅に殺虫スプレー(ペットOKの自然素材のもの)を噴射するほか、布団などダニが生息しやすい場所からツメダニがいなくなる環境をつくる必要があります。
ヒゼンダニの症状は?
ヒゼンダニは、別名「疥癬」とも呼ばれています。ヒゼンダニの厄介なところは、飼い主さんが肉眼では確認することができないことです。
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ヒゼンダニの症状の特徴は、とても強い痒みです。このため、この強い痒みに耐え切れず鳴き続ける犬もいるくらいです。
そして、①脱毛、②赤い発疹、③カサブタなどがでます。
症状が表れやすい箇所は、①足先、②肘、③膝、④おなかなど、比較的に皮膚が柔らかいところに発症します。
また、ヒゼンダニが耳に寄生したものを「耳ダニ」と呼びます。
「耳ダニ」に感染すると、耳の穴はカサカサした黒っぽい耳垢が多くなり、耳に強い痒みが生じて、その強い痒みから床に耳を強く擦り付けたり、爪で強くかくなどをすることによって、耳たぶに傷がつく耳血腫を生じることもあります。
ヒゼンダニの治療方法
ヒゼンダニの症状はアトピー性皮膚炎やその他の皮膚病と症状が似ています。このため、愛犬が異常に痒がったりする場合は、すぐに獣医さんに診てもらう必要があります。症状が悪化する前に早い目の受診が必要です。
そして、動物病院で顕微鏡検査を受けることによって、ヒゼンダニの寄生を確認してもらってください。
なお、ヒゼンダニの治療方法は、主に注射によるダニ駆除薬を投与することになります。
さらに、「耳ダニ」の場合は、獣医さんに専用の薬を処方してもらう必要があります。
なお、ヒゼンダニは犬の角質層に入り込むため、治療の効果が出るまで一か月ほどかかる場合もあり、愛犬も飼い主さんも根気が必要な治療となります。
ヒゼンダニの予防方法
ヒゼンダニの寄生を予防するためには、ヒゼンダニに感染している動物に接触しないようにするのがベストです。
このため、野良猫など野生の動物には近づけないようにしましょう。
さらに、一匹が感染した場合、同居している他の子も感染してしまうため、隔離する必要があります。
また、皮膚を清潔に保つことも大事ですので、散歩の後のブラッシング、2週間に1回のシャンプーも定期的に実施しましょう。
ニキビダニの症状は?
ニキビダニとは別名「毛包虫」とも言われていて、大きさが0.2ミリ~0.3ミリ程度で、犬の毛穴に巣を作って生活をします。
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ニキビダニ症は別名「アカラス症」とも言われており、犬の目や口の周りに発症します。
この「アラスカ症」を発症すると、初期症状としては痒みはありませんが、円形脱毛を発症します。
また、「アラスカ症」の症状が悪化してしまうと、ニキビのような膿胞ができて、ただれてしまいます。
また、この症状を放置していると、目、口から全身に広がってしまい、最悪の場合は敗血症などを発症して、死に至るケースもあります。
ニキビダニの治療方法は?
愛犬にニキビダニの症状を発症した場合は、ダニの駆除薬を投与するとともに薬用シャンプーも使用して治療を行います。
ただし、ダニ駆除薬の投薬は犬の身体への負担も大きくなり、費用もかかります。
また、「アカラス症」の治療は根絶が非常に難しいと言われており、治りにくく、一旦症状が落ち着いても、老犬になって、或いは他の病気によって免疫低下が生じた場合は再発することもあります。
ニキビダニの予防方法は?
「アカラス症」はニキビダニに感染していた場合でも発症しない場合もあります。このため、愛犬には栄養のバランスを考えた食事を与え、免疫力が低下しないようにしてあげてください。
また、運動不足にならないようにすることも大切です。
日々の食事に気を付け運動不足にならないようにして愛犬の抵抗力を下げないことが重要です。
また、購入の際の血統を調べ、アカラス症に感染した母体から生まれた個体を選ばないことが大切です。
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